屋上防水で下地処理を行う意義は?施工内容や目的を解説!
2023.03.24
屋上やベランダをさまざまな部材でコーティングして、防水機能を持たせるのが防水工事です。
その中でも屋上で施工されるのが屋上防水と呼ばれる工事で、さまざまな手順や作業を経て工事を完了させます。
ここで重要になるのが下地処理ですが、実際どのような作業で目的は何なのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、屋上防水の下地処理作業について、作業内容や目的を中心に解説していきます。
屋上防水の下地処理を行う目的
屋上防水は建物の雨漏り防止や屋上にカビが生えることを予防する目的で行われます。
その屋上防水を完全なものにする意味でも下地処理は重要な工程になりますが、具体的には次のような目的で施工されています。
・防水処理を機能させる
・防水材の密着
屋上防水は、文字通り防水機能を建物に与える工事ですが、主に機能するのが防水材と呼ばれるウレタンやアスファルトのシートや塗装です。
これらの防水材がきちんと防水処理を機能させて水をはじき、建物の排水溝へ排水させるためには下地処理が必要不可欠です。
言い換えれば、下地処理がなければ水をはじかず排水もできなくなります。
防水材の密着も重要な下地処理の目的です。
塗料やシートを建物に密着させるには、表面を平らにする必要があります。
しかし、そのまま施工しても凹凸や隙間ができてしまうことも珍しくありません。
そういった場所をなくす目的で下地処理は重要な役割を果たしているのです。
これらの目的によって下地処理が進められていきます。
屋上防水の下地処理の手順
屋上防水の下地処理の手順は次のようにして行います。
清掃:下地処理が定着
最初に屋上の表面を清掃します。
ここで下地処理剤などがきちんと定着するように油分や汚れを丁寧に洗浄することも重要です。
主に高圧洗浄によって、強い水流の施工をしているのが特徴です。
凹凸を埋める:平滑にする
凹凸も埋めていきます。
凹凸があると、下地処理がうまく行きません。
そのため、平滑になるようにシーラントやさび止め、補修材の充填など屋上で使用されている材料に合わせて適切に処理していきます。
また、場合によっては勾配部分をモルタルで調整し、スムーズに排水溝へ流れてくような措置を行うこともあります。
下地材の塗布:下地処理剤を塗布
防水材が接着しやすいように下地処理剤を塗布しています。
こてなどで塗ったり、専用の工具で塗布をするといった施工方法です。
個々で、部分的な浮きや破れなどが出ることもあるので、熱を加えて補修したり、滑らかにしたりといった施工をします。
中塗り:重ね塗する
中塗りも同様に行いますが、施工内容によっては、脱気筒の取り付けを行い、通気性を確保する施工を合わせて行うこともあります。
トップコート:ウレタン防水のように塗装するケースで施工
ここまではほとんどの屋上防水で行われる処置ですが、ウレタン防水を施工する場合は、トップコートを施して、より密着するように下地処理する場合も見られます。
工法によって若干異なりますが、以上のような流れで進めていきます。
下地処理は、一度防水材の塗布や設置を施工してしまうと隠れてしまって見えません。
下地処理剤の状態や洗浄がどのように行われたかは、実際確認することが困難です。
しかし、屋上防止の寿命を左右する重要な工程なので、業者を選定する場合もきちんと下地処理を施してくれる業者を選ぶことが重要です。
可能であれば、施工事例の紹介や下地処理の内容をきちんと説明してくれるような業者を選ぶようにしましょう。
そうすることで寿命の長い屋上防水の施工を受けられます。
下地処理がずさんな状態で起こる屋上防水のトラブル
下地処理は屋上防水で重要な工程ですが、コストカットや施工業者の技術が未熟な場合、次のようなトラブルが発生します。
・腐食:建物内部の腐食
・カビ:不十分な箇所にカビが生える
・雨漏り:不十分な場所に雨漏り
・防水材の剥がれ:防水材が浮いてはがれる
下地処理がずさんだと末期状態には建物内部に雨水が侵入して腐食につながります。
構造部分を伝わって室内までシミ出てくるケースもみられるため、構造部にダメージが蓄積することで腐食してしまうことも少なくありません。
これは、下地処理がずさんだった場合の末期状態です。
腐食まではいかなくとも下地処理がずさんだと、防水材の隙間部分に水がたまってカビが発生します。
建物がカビ臭くなったり、人体にも影響を与えるため、早い段階で対処が求められます。
下地処理がずさんだと、簡単な補修工事で対応できない場合があり、こういった症状が出たら一度撤去して再施工する必要すらあります。
腐食と共に発生する危険性があるのは雨漏りです。
もともと屋上防水の目的は雨漏りの予防が挙げられます。
しかし、下地処理がずさんだと雨水が侵入しやすい状態になってしまうため、屋上防水の機能が果たせなくなります。
これによって雨水が建物内に侵入して雨漏りが発生するのです。
また、こういった現象は、屋上防水後すぐに発生することがあるので注意するようにしましょう。
もっとも分かりやすいのが防水材の剥離です。
下地処理は防水材と屋上とを密着させる目的があります。
しかし、下地処理がずさんだと工事後に防水材がはがれてトラブルになることも珍しくありません。
シートや塗装部分がはがれてきて、そこから雨水が侵入し、上記のような建物トラブルを引き起こすのです。
このようなトラブルにならないためにも、防水材の剥がれを確認したら早めに施工業者へ相談しましょう。
まとめ
屋上防水の下地処理は、ウレタンやアスファルトなどの防水材が屋上の基礎部分へ、層状にしっかりと密着させるために欠かせない作業です。
下地処理が不十分だとそれらの防水材が施工後にはがれてしまい、補修や既存の防水剤の撤去後に再度施工する必要に迫られます。
そういったことにならないように今回紹介した工程を慎重に行い施工することが重要です。
こういった下地処理をきちんと施工してくれる業者を相見積もりなどで見極めることで、納得のいく屋上防水の施工を受けられるでしょう。
福井県福井市の谷口建装では、改質アスファルトシート防水を使用した屋上防水などの幅広い防水工事を承ります。
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