ー知ると作業が理解できる!防水工事の流れや作業内容って?ー
2023.10.20
防水工事は建物の屋根や屋上、外壁などの場所に防水処理を施工することで建物に水が侵入してくるのを予防するために必要な工事です。
シートを設置したり、アスファルトを塗布したりといったさまざまな作業を行う防水工事ですが、その作業内容についてはイメージしにくいのも事実です。
そこで今回は建物に施工する防水工事がどのような作業内容で行われるのか、その目的や流れについて解説しましょう。
そもそも防水工事とは?
作業内容を理解する前に知っておきたいこととして、そもそも防水工事とはどのようなものなのか解説しましょう。
一言で言えば、防水処理を施して屋根や屋上、外壁を雨や雪などの水から守る工事です。
そして、次の3つの目的で施工されています。
・カビの予防
・美観を保つ
・強度を保つ
カビの予防
カビの予防が行われています。
防水工事が行われないと漏水も発生してしまい、漏水によってカビも繁殖します。
このような状態になると、建物の内外でカビの繁殖が加速し、カビによって健康被害を引き起こしてしまうこともリスクです。
健康を保つうえでも防水工事によってカビの予防をするのが重要な目的と言えます。
美観を保つ
建物の防水工事をすることで美観を保つ目的もあります。
建物に水が侵入してしまうと、シミや変色を引き起こします。
これは美観上よくありませんし、不動産価値も下がってしまうという点も問題です。
さらに外観にも漏水や水が予想外のところに流れることで水が通った跡にシミなども生じてしまい、外観上も美観を損ねてしまいます。
このように建物のなかや外の美観を守るためにも防水工事は重要な工事といえるでしょう。
強度を保つ
防水工事は建物の強度を保つ目的もあります。
そもそも建物は長時間水にさらされるように設計や建設されていません。
そのため、建物が浸水してしまうと耐久性も低下してしまいます。
このような状態にさせないためにも防水工事で水の侵入を防ぐことは強度を保つ意味でも必要な役割をはたしています。
このように健康から美観、強度に至るまで建物や人、資産価値を守る意味でも防水工事は重要な工事といえ、施工時もこの3つの目的を中心に行われているのです。
知っておくと依頼しやすい防水工事の種類
防水工事の種類を知っておくと、依頼する際にどのような工事が行われるのかイメージしやすいと言えます。
そのような防水工事の種類は次の5つです。
・アスファルト防水3種類
・繊維強化プラスチック防水(FRP)
・塩ビシート防水
・ゴムシート防水
・ウレタン防水
アスファルト防水3種類
先ほどもたびたび触れてきたアスファルトによる防水工事です。
作業内容としては基本的にシートを設置してアスファルトを塗布しますが、塗布したあとの処理が防水工事の種類によって次のように異なります。
1・熱工法:溶融釜で溶融した防水工事用アスファルトを塗布する。
2・トーチ工法:アスファルトのシート(ルーフィングシート)を設置してトーチであぶって溶かす。
3・冷工法:自着工法や常温工法とも呼ばれあらかじめ自着層を持っているシートを貼り付ける。
これらの工法を選択して防水工事として施工します。
繊維強化プラスチック防水(FRP)
繊維強化プラスチックと呼ばれる樹脂の入った素材で塗装していく防水工事です。
自在な形に塗布できるメリットがあります。
しかも軽くてかたいためベランダや屋上の駐車場などに採用されています。
塩ビシート防水
塩化ビニル樹脂製の塩ビシートを設置していく防水工事です。
紫外線や熱に強いので屋上などに用いられています。
カラーバリエーションも豊富で美観にも優れた方法です。
ゴムシート防水
伸縮性のあるゴム素材のシートを設置していく防水工事です。
たとえば下地に亀裂があるような場合、リフォームを目的に使用しています。
ウレタン防水
ウレタンの配合された塗料のような素材を塗布する作業内容で施工する防水工事です。
複雑な形状のところでも防水工事が施行でき、メンテナンスや補修も容易な工法でもあります。
防水工事の作業内容を紹介
防水工事の目的な作業内容を紹介したところで、作業内容を解説しながら防水工事を見ていきましょう。
洗浄
まず新築の建物であっても洗浄を行います。
これで下地をきれいな状態にして砂やホコリを洗い流します。
洗浄をすることで次のステップで行う下地処理が定着しやすくなるので重要なステップです。
下地処理
リフォームの場合は修復も同時に行います。
新築の建物へ施工する場合は、下塗りしやすいようにコンクリートのけば立っているところなどを削ったりすることもあります。
下塗り
プライマーと呼ばれる下塗り用の塗料を使用して防水の塗膜が密着しやすくします。
この作業を行わないと気密性が低下してしまい、防水工事全体の強度が下がるため、重要な作業内容といえるでしょう。
シートの設置
防水シートが必要な工法の場合はシートを設置します。
接合部分は専用のテープなどを使用してしっかり接合するようにするのがポイントです。
また、屋上防水ではリフォームや防水機能を高める目的で脱気筒と呼ばれる装置を取り付けることもあります。
取り付けることで下地と防水層の間に湿気が発生しても速やかに排出できます。
防水層の形成
防水層の形成を行います。
これは工法によって大きく異なり、たとえばウレタン防水であればウレタンの塗装を行います。
また、アスファルトの場合はトーチで加熱したりといった作業内容の場合もあるので、工法によって違った作業になるステップです。
トップコート
仕上げにトップコートの層を塗布する作業内容もあります。
防水層を保護するための塗料のような素材で、塗布することによって摩擦や汚れといった外的要因から防水層を守れる点がメリットです。
完了とメンテナンス
これで一連の防水工事は完了ですが、徐々に劣化してくる部分でもあるため、定期的メンテナンスを行うのも作業内容に含まれます。
まとめ
建物を守るために重要な工事が防水工事です。
建物を利用する前に行うことで、快適に長い期間その建物を利用するという意味で29種類ある建設業のなかでも予防に特化した工事と言えます。
ウレタンを塗布したり、アスファルトのシートを設置したりすることでコンクリートの建物などを守るのが防水工事です。
もし防水工事を検討している場合は今回の内容を知っておくことで、どのように進められていくのか理解が進み、スムーズな依頼ができるでしょう。
福井県福井市の谷口建装では、改質アスファルトシート防水を使用した屋上防水などの幅広い防水工事を承ります。
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