防水工事の耐用年数は?耐久年数との違いと種類別の耐用年数を紹介
2023.07.21
外壁塗装や屋根塗装など住宅の外装はいずれも耐用年数があり、時期が経過したら修繕工事が必要になります。
もちろん屋上の防水工事にも耐用年数が存在します。
今回は、防水工事の耐用年数をテーマに、塗装の種類やウレタンなどの工法の違いによる耐用年数を解説します。
耐用年数がわかることでリフォームのサイクルもイメージしやすくなるでしょう。
知っておくと便利な耐用年数と耐久年数の違い
耐用年数と耐久年数は違う意味で用いられます。
耐用年数とは、厳密な意味として確定申告などで使用される年数のことで、税金を支払う際の目安となる年数です。
たとえば、耐用年数が10年の防水工事であれば10年に分割して経費の形で申告できることを意味します。
このように実際の防水工事に対する寿命とは関係のない、税金の計算上で算出される基準の数字なのです。
そのため、耐用年数が10年といっても、実情とは異なる場合があります。
一方、耐久年数とは独自基準として設定されている目安のことをいいます。
耐用年数に比べると実情に近い年数が設定されていることがほとんどです。
このように耐用年数は寿命を意味する年数でないものの、実際の現場などでは寿命の年数、つまり耐久年数が耐用年数という言葉に入れ替わっていることが少なくありません。
今回は、実情に合わせて耐用年数を寿命という解釈で解説します。
防水工事の耐用年数基準は?費用の相場も解説
防水工事は、塗装する素材や工事の方法によって主に次のような種類があります。
これらについてそれぞれ解説していきましょう。
・シート防水
・FRP防水
・ウレタン防水
シート防水の耐用年数は約12~15年程度
シート防水は、防水工事で床面に防水シートを貼り付ける工事です。
シンプルな形状の屋上やバルコニーなどで利用されることが多いのが特徴です。
このような特徴を持つシート防水の耐用年数は約12年から15年程度とされており、ほかの防水工事に比べても比較的耐用年数が長い工事となっています。
さらにシート防水にも種類があり、より耐用年数の長い工事の種類として機械固定法と呼ばれる工事が挙げられます。
これは設置に専用の機械を使用することでより正確で強固な固定が可能となり、耐用年数も伸ばせるのが特徴です。
機械固定法を使用することで、約15年から20年程度の耐用年数となり、さらに長い寿命が期待できます。
同様にアスファルト工法をミックスさせた改質アスファルトシート防水も寿命が長いです。
このような特徴を持つシート防水の費用相場は次のとおりです。
・塩ビシート防水(密着工法):約4,500~5,500円程度/1平方メートル
・ゴムシート防水(密着工法):約4,000~5,000円程度/1平方メートル
機械固定法や改質アスファルトシート防水についても見ていきましょう。
・塩ビシート防水(機械固定法):約5,500~7,500円程度/1平方メートル
・改質アスファルトシート防水:約4,500~7,000円程度/1平方メートル
このように若干高額になることがあるので事前に見積もりを取るのがおすすめです。
FRP防水の耐用年数は約10~15年程度
FRPとは繊維強化プラスチックのことです。
この素材を成分にした塗装を行うことで防水工事を進めていくのがFRP防水です。
こちらは自在に施工できるというメリットがある反面、耐用年数は短めに設定されています。
このような弱点を持っているものの、6~7年ごとにメンテナンスを受けることで長寿命化させることも不可能ではありません。
一方で、コスト面に目を向けると若干高額です。
その目安は、次のとおりです。
・FRP防水:約5,000~7,000円程度/1平方メートル
このように改質アスファルトシート防水と同じくらいの費用が目安になります。
複雑な形をした場所に防水工事を施工できるというメリットはあるものの、費用面に関しては耐用年数のわりに高めです。
ウレタン防水の目安は約10~13年程度
ウレタン防水は一般的によく用いられる防水工事です。
ウレタン塗膜防水とも呼ばれ、FRP防水のようにウレタンが配合された塗料で屋上工事を進めていきます。
自在な形に対応できるというメリットがあるものの、耐用年数は若干短めです。
一方で、ウレタン防水の通気緩衝工法と呼ばれる方法を用いることで寿命を伸ばすこともできます。
これは、隙間部分の空気を循環させる装置を設置する方法で、劣化の要因となる水分が溜まっても水蒸気として排出してくれるのです。
これにより、約15年程度の長寿命化を実現しています。
ウレタン防水の費用目安は次のとおりです。
・ウレタン防水:約4,500~5,500円程度/一平方メートル
・ウレタン防水(通気緩衝工法):約5,500~6,500円程度/一平方メートル
通気緩衝工法にすると若干高額になります。
正確なリフォーム時期を知りたい場合は専門業者の調査依頼を
あくまで耐用年数や耐久年数は一般的な指標であり、条件によって年数は異なります。
たとえば、山間部や海沿い、日照時間の長い地域や降雪の多い地域など、建物によって施工される条件はまったく異なります。
さらに同じ建物でも紫外線を受けやすい場所、受けにくい場所によって状況は変わってくるでしょう。
このような現状で正確なリフォーム時期を把握するには、専門の業者に依頼するのがおすすめです。
防水工事の専門業者であれば、調査することによってリフォームの施工に最適な時期を教えてくれたり、様子を見てもかまわないといったお墨付きをくれたりする場合もあります。
しかし残念ながら、まれに調査をして耐用年数に達していなくても無理やり工事を勧めてくるような業者もいるのも事実です。
そのような場合はまずはほかの業者にもチェックをしてもらい、ほかの業者にもリフォームが必要と診断されたら、防水工事を検討するのが良いでしょう。
いずれにしても実際に専門家に見てもらうことで、屋上防水の正確なリフォーム時期がわかるはずです。
まとめ
今回紹介したように耐用年数や耐久年数が違うことを把握し、工法や塗装ごとに寿命はどれくらいなのか把握することで、必要な工事の時期がわかるようになります。
ただ、あくまで目安であり、効果的なタイミングで防水工事のリフォームをしたい場合は、一度専門業者に調査してもらうのがおすすめです。
福井県福井市の谷口建装では、改質アスファルトシート防水を使用した屋上防水などの幅広い防水工事を承ります。
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